唯一無二の食材・北海道・ホワイトヴィール(乳のみ仔牛)を是非知って頂きたい
~ホワイトヴィールとは~
ホワイトヴィールはミルクだけを与えて育てた仔牛のことで、とても貴重なお肉として珍重されています。肉質が淡いピンク色~白色で、これがホワイトヴィールと言われる所以と言われています。
ヨーロッパでは、仔牛をVeal(ヴィール)と呼び、一般の肉Beef(ビーフ)と区別された高級食材として扱われており、食肉のひとつとして幅広く利用されています。
一方で、日本で流通している仔牛肉の多くは外国産で冷凍肉として輸入されていることが多く、国産のものは少々ありますが、事故などでやむを得ず屠畜となったものであることが現状です。
弊社が皆様にお届けするホワイトヴィールは、北海道の牧場で抗生物質無添加のミルクを与えて飼育された健康な仔牛肉(ホワイトヴィール)です。
牛肉というより豚や仔羊肉に近い色合いです。ミルクだけを飲んでいる仔牛なので、肉質が緻密で脂肪分が少なく、柔らかく、味わいがあります。牧草や穀物など硬いものを食べていないため肉特有の臭みがないのも特徴です。
日本の一般市場ではまだ馴染みの少ない食材ですが、“生産者の顔が見える食材を使いたい”というシェフの皆様のお声に応える食材、北海道・ホワイトヴィールの素晴らしさを、是非シェフの皆様に知って頂きたいと思います。
「ホワイトヴィール」を育てる畜産家柏葉
飼育が難しく、コストも高いが挑戦し続けたい
実は「ホワイトヴィール」は、飼育が難しく、コストもかかります。
牛には4つの胃があり、それぞれ異なる働きをしながら、反芻した食べ物を第4の胃(ギアラ)に運び、最後に、第4の胃で消化吸収しています。ミルクを飲む仔牛が使えるのはこの第4の胃だけなので、健康な状態で育てるのは難しく、手間がかかるのです。さらに、粉乳ミルクは母乳よりコストがかさみます。
日本では、仔牛はまだまだ需要が低く、「はっきり言って儲かるものではない」と、ホワイトヴィールの産みの親である柏葉は言います。
それではなぜ、柏葉はホワイトヴィールの生産を続けるのか?
元気な仔牛が処分される悲しみ、命を大切にするために始めた
柏葉は北の大地で牧場を営んできた。
そんな中、牛肉輸入の自由化以降、仔牛の価格が大暴落し、農家の捨てた野良牛が出るほどで、売れない仔牛は処理施設に送られるしかなかった。この状況に柏葉をはじめ牧場の従業員たちは胸が張り裂ける想いでいた。
「これをなんとかするのが畜産家の役目ではないのか・・・・。」
柏葉は自身の高校時代の授業で学んだホワイトヴィールを思い出した。
ほどなく、柏葉は本場ヨーロッパに渡り、オランダやベルギーの農場や粉乳工場で飼育方法を学び帰国。しかしながら、学んだ通りにやってみるがうまくいかない。肉質や色合いがヨーロッパと同じようにならず、硬く、美味しくない。試行錯誤の連続だったが、特に苦労したのがミルクの配合だった。
思い描いたホワイトヴィールが育つようになったのは最近のことだという。現在も飽くなき改善を加えている。
柏葉は言う。
私は父親から牧場を譲り受けた。次の世代のために何かを残してゆくことも農業の課題だと思う。
そのために誰もやらなかったことにこれからも挑戦していきたい。
と。
ホワイトヴィールを料理する楽しさ、お客様に食べていただく喜びを
~難しいからこそ、その先に見えるものがある~
ホワイトヴィールは日本での飼育が難しく、シェフの皆様やお客様にまだまだ知られていない食材です。理由として、仔牛を食べる文化が日本にないことや料理方法もシンプルでありながら難しいことが挙げられます。
初めは、「お客様に選んでもらえない」「食べてもらえない」というシェフのお声でした。
しかし「これだけ貴重なものだから、なんとしても美味しく料理したい」と、シェフの皆様のあきらめることなく挑戦する心と、価値あるものを提供したいという弊社の想いの炎がマッチして、「また、ホワイトヴィールを食べたい。」とお客様から言われるようになったというシェフの皆様のお声をいただくようになりました。
“今までに無かった”
“難しい”
ですが、だからこそ、プロフェショナルのシェフの皆様の心に炎を灯して「ホワイトヴィール」を料理して頂きたいのです。
北海道の広い大地に、柏葉をはじめとする社員と協力企業のたゆまぬ努力の下、ホワイトヴィール(乳のみ仔牛)が育っています。
シェフの皆様、本当に特別な一品として、“ホワイトヴィール”を加えて頂けませんでしょうか?
きっと、シェフの皆様やお客様にとってまたひとつ新しい食の境地が開かれることでしょう。